アズベリー大学リバイバルの現場から【7】現地リポート

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盛岡聖泉キリスト教会 牧師 中野與子

米ケンタッキー州のアズベリー大学で現されたリバイバルの働きが全世界で注目されている。盛岡聖泉キリスト教会の中野與子牧師は現地に赴いて視察し、MIKOE NEWSのための直接取材もしていただいた。中野牧師の特別寄稿を紹介する。今回が連載の最終回。

アズベリーで何が起きたのか

 それにしても、今回のアズベリー大学から起こった出来事、この流れはリバイバルと呼んで良いのか、果たしてリバイバルの定義とは、何を指し意味するのか。

 今回現地で筆者の取材に応じてくれた大学の職員は、TVの取材で「これは神の圧倒的な愛が注がれた時です」と答えていた。彼女は、「身体は相当疲れているが、心はどんどん燃やされ喜びに満たされ続けている」と、目を輝かせながらこの2週間どのように過ごして来たか、生徒たちがどのように主に触れられていったか話しを聞かせてくれて、別の生徒たちも紹介してインタビューさせてくれた。

 彼らの話を聞きながら、一方でSNSの投稿などを通して、さまざまな意見や今回の出来事に対する見解が述べられ、賛否両論あることも知った。

 聖書、預言のことばに私的解釈を加えてはならないと書かれているが、アズベリー大学で起きたこのリバイバル的流れと起こっている事柄は、人の計画や働きかけによるものではなく、しかも確かに聖霊の働きとしての実が結ばれ続けているのは明らかであり、今もなお広がり続けている神の働きに、やはりそう簡単に私的解釈は加えてはならない、そうしてはいけないと思わされている。

教会に迫る試しや困難の中で

 さらには、ペンテコステの日以来、教会時代がスタートして間もなく、迫害、妨害も起こり、人の思惑が入り込んだ時には、神に打たれるということも起こったが、終わりの時、神のさばきは神の家から始まるとも記されているように、敵の攻撃が許されるのとともに、神の御手が厳しい意味でも教会内に及んで来るであろうことも覚悟しながら、目を覚まして行かなければならないとも思った。

 この3月の初めには、米国合同メソジスト教団の幾つかの教会において、LGBTQ、同性婚問題で教団から離脱するか最終的な投票・決定が下されようとしているそうで、離脱を決めた教会と教会員に対して世の風当たりは厳しくなることが予想されるので祈ってほしいと、現地でお世話になったクリスチャンにお願いされた。
 南部バプテスト教会連盟は、有名なサドルバック教会をはじめとした女性牧師を採用する教会との友好関係を絶つことも表明されているという。
 神の素晴らしい働きと救いが起こされている一方で、試しや困難も許されて来るであろうと、覚悟を決めている信仰者たちも多いようだ。

ネットワークで広がるリバイバル

 ところで、この2週間でTikTokでは「#アズベリーリバイバル」で5540万回再生されたそうで、その他、YouTubeでも次々とアズベリーでの集会、外で人々が群れを成して集まっている様子、他の大学などでも続々と学生や大人、子ども連れの家族が集っている映像がアップされている。

 今回筆者は、何の準備もツテも無いまま急きょケンタッキーに向かったにもかかわらず、Facebookのグループページを通じて、沢山の人々に祈り励まされ、情報交換がなされる中で、見事に送迎や食糧の調達、数々の人との出会い、助けが与えられ、今回の旅が完全に守られ、導かれた役割が達成された。

 SNSを通じて作られたネットワークが主の働きのためにうまく機能し用いられるのを実際体験したのである。すごい時代になったものだと感心しながら、まだまだこれからさらに革新的に開発され用いられていくであろうテクノロジーを、ちゃんと駆使していけるようになりたいと思わされた。

 それ以上に、今回アズベリーのリバイバルを通して注がれた主の恵みを求めて集まって来た、米国各地、そして海外から集まって来たクリスチャンたちと出会い、共に賛美と祈りをささげ、お互いの存在を知り、実際のつながりとネットワークが次々と築き上げられていくのを体験させられる中で、主は確かに信仰者たちの内に間に生きて働かれ、終わりの時代の収穫のため、聖徒たちを集めておられているのを見させていただけたことは本当に大きかったと思う。

 今回だけでは書き切れないほどに多くのことと学びと体験、不思議、奇跡、神のあわれみ、出会いが与えられた。
 そしてこのアズベリー大学でのリバイバルの恵みと影響はこれからも広がり続け、明らかになっていくことと信じている。

 今回の渡米、アズベリー訪問で大きなポイントとなり鍵となったMIKOE NEWSには、主に栄光を帰しつつ、この場を借りて感謝申し上げます。■